スライドマーケティングで成功確率を上げる
最近、新業態の話がお付き合い先の
何社かで出ています。
その際によく聞かれるのが、
「飲食で最近注目の業態はありますか?」
という質問です。
正直、私の中で注目しているのは、
5業態以上はあるのですが、
その全てをお伝えしていません。
なぜなら、その企業によって、
成功確率が低い業態もあるからです。
スライドマーケティングという言葉があります。
新業態を開発する際に、
既存事業の商品を活かしたまま客層をスライドさせる、
もしくは、
既存事業の客層を活かしたまま商品をスライドさせる、
そのどちらかを選択した方が良い。
商品も変えて、客層も変えると
一気に失敗のリスクが大きくなるという考え方です。
例えば、焼肉ライクという業態があります。
この業態は牛角をつくられた西山さんが開発した業態ですね。
これは、焼肉という商品を活かしたまま、
客層をスライドさせた事例ですね。
牛角はグループ客をターゲットにしていますが、
焼肉ライクは一人客をターゲットにしている。
商品はそのままで客層を変えたという業態開発ですね。
このやり方は成功する確率が高い。
次に、客層を維持して、商品をスライドさせるというパターンで
代表的なのは、松屋フーズです。
松屋は業態開発の際に、
男性一人客をターゲットにしている場合がほんどですね。
牛丼の松屋、とんかつの松のや、
カレーのマイカリー食堂など。
男性一人客という客層を維持したまま、
商品を変えて業態を作っています。
このやり方も成功確率が高い。
しかし、難易度が急に上がるのは、
この商品も客層も両方変えるというパターンです。
どことは言いませんが、
これを今やっている外食企業もありますね。
商品も客層も変えて業態開発していっています。
ニュースにはなっていますが、
これはかなりリスクの高い挑戦です。
長い目で見た時に、
本当に成功するのか疑問です。
スライドマーケティングは、
とても理にかなっています。
自分たちの得意な商品で勝負するのか、
得意な客層で勝負するのか。
ある特定の商品のことを熟知しているのか、
ある特定の顧客心理を熟知しているのか。
そういった自社の得意不得意の見極めが
成功するためには、
すごく重要であるということです。
全てが得意な会社なんてないんですね。
だからそれを証明するかのように、
ある業態では驚くほど成功していても、
その一方で別の業態で大失敗している会社は
世の中にたくさんあります!
成功確率を上げるための
スライドマーケティングという考え方を
是非知っておいてください!
それではまた。
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