30分で差別化を伝えるストーリーはありますか?

30分で差別化を伝えるストーリーはありますか?

2017年3月31日

業績アップの本質は
“差別化の実感である”
このことは以前のメルマガ記事でも
繰り返し言ってきたことです。

新規客が何かのきっかけで入店し、
飲食しながら他店との差別化を実感し、
それを気に入ってリピーターになる。

この好循環を生み出せれば
売上、客数は伸びます。

そこで差別化を実感してもらうために、
一番商品や超実演型の売場など
具体的な手法が必要になってくるという訳です。

先日ある繁盛洋食レストランに行きました。
ランチタイムです。

このお店の一番商品はハンバーグでしたので、
ハンバーグとAセットを注文しました。

すると、まず出てきたのは、
丸ごとトマトのサラダ
です。

トマトが丸ごと1個お皿の上にのってきて、
それを独自で味付けしています。

見た目のインパクトがあります。

そしてそれを食べ終わったくらいに
メインディッシュである
ハンバーグとライスが来ます。

ハンバーグはアルミに包まれていて
蒸気を発しています。

それをナイフとフォークで破って食べる。
更なる蒸気でシズル感があります。

初めてこの店に来た人にとっては、
斬新な提供スタイルです。

そして付け合わせの
じゃがいもを丸ごと1個使った
マッシュポテトを食べる。

とても柔らくて、アツアツで濃厚バターがのっていて
こだわりを感じます。

食事中、店内にはジャズが流れていて、
お客様の声や調理の音と重なって聞こえてきます。

店内の壁面にはアルコール類の空ボトルが
飾られていて、夜は飲めるお店なのかなという
雰囲気が出ています。

そして食事が終わって退店します。

全部で約30分。

この間で差別化の実感ポイントがいくつもありました。

・まずトマト1個丸ごとのサラダ
・ハンバーグのアルミ提供
・じゃがいも丸ごと1個のマッシュポテト
・店内のジャズ
・内装

などです。

特に注目して欲しいのは、
セットについてくる
丸ごとトマトのサラダです。

多くの洋食店がやりがちな
野菜サラダとスープ
というセット内容ではないということです。

このお店のランチセットにはすべて
このトマト丸ごと1個のサラダがついてくる
システムになっていました。

それからハンバーグの付け合わせの
マッシュポテト。

これも他の多くのお店はフライドポテトが多いと思います。

しかし、こちらのお店は
丸ごと1個のじゃがいもを使用した
マッシュポテトを使っています。

入店から退店までの
30分の間にしっかり差別化を実感できます。

30分で差別化を伝えるためには
メイン商品だけでなく、
サイドメニューや付け合わせも重要です。

他と同じサイドメニュー、
付け合わせである必要はないですし、
それだと差別化にはなっていません。

ランチ業態なら
入店から退店までの30分で
差別化を体感させ続ける。

これが業績アップのためには必要です。

是非自店を振り返ってみてください。

それではまた。

Posted in マーケティング理論, メニュー・商品政策 | Tagged , ,