スシロー大苦戦の理由を考える

スシロー大苦戦の理由を考える

2023年1月23日

今スシローが大苦戦していることを
ご存知でしょうか?

直近の2022年12月の昨対売上は77.7%、
昨年より2割以上落ち込んでいます。

この半年を遡っても、
11月 74.8%
10月 81.5%
9月 91.9%
8月 93.7%
7月 89.8%
という状況です。

かなり悪いです。
特に10月以降は2割前後のダウンと
明らかに落ちています。

私も気になってこの1ヵ月で2回くらい見に行きました。

かなりお客様が減りましたね。
体感でわかるレベルです。

さて、この売上落ち込みの原因ですが、
私は3つあると思っています。

一つは、皆様もご存知の通り、
昨年問題視された度重なる
「おとり広告」問題です。

これがニュースになり、
しかも一度ならず何度か取り上げられ、
信用を無くしました。

その結果、
このあたりから売上が100%超えなくなってきています。

そして、二つ目ですが、
これは値上げです。

スシローは食材高騰の問題で、
昨年10月から値上げをしています。
郊外の店舗では、

110円→120円(+10円)
165円→180円(+15円)
330円→360円(+30円)

とそれぞれアップしています。

競合店も便乗して値上げすれば、
大きな影響は出なかったのかもしれませんが、
くら寿司、かっぱ寿司、はま寿司などの
競合店がほとんど値上げをしませんでした。

かっぱ寿司にいたっては、値上げはせず、
逆に100円皿を増やすという政策をとりました。

その結果、かっぱ寿司の
12月の売上は昨対108.2%ということです。

スシローのお客様が一部流れていると言っていい結果だと思います。

そして3つ目。
これは私がスシローに行って感じたことですが、
寿司の種類数が減ったということです。

スシローはこれまで豊富な種類数を武器に
他店と差別化していました。

以前は期間限定メニューも30品を超えるなど、
明らかに充実していて、
いつ行っても飽きないメニューが
提供できていました。

しかし、直近のスシローはかなり種類を減らしているように感じます。

メニューは、最近行った店舗では、
ブックがなく、
タッチパネルでしか確認できない状態でした。

タッチパネルもページ数は多いものの、
いくらページをめくっても、
2重掲載が多く、
さっきも見たメニューが何度も出てきます。

つまり、全体的なメニュー数が少ない。
何度か行ったら飽きるメニュー構成になっています。

値上げというのは仕方がなかったにしても、
スシローの強みであった
種類数まで減らしてしまっては、
一気にファンが減っても仕方ありません。

もう一度強みを取り戻さないと
強いスシローの復活は難しいです。

おとり広告などの起きてしまった問題や
食材高騰による値上げ。
これらは客数減につながりましたが、
それよりも種類数を減らしたとういうことが
今後も尾を引くと思います。

なぜ、スシローは今まで強かったのか?

自店の強みは何だったのか?を
もう一度整理しないと更に厳しくなりそうです。

それではまた。

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