戦略とモノマネ

戦略とモノマネ

2016年10月25日

他店の流行っているお店を真似する。

これはモデル商法という一つのマーケティング手法です。

それは一つの正しい業績アップ手法だと思います。

しかし、それを導入したところで
競合店に勝てるのか?、
差別化要素になるのか?
そもそも自店に合っているのか?
専門性は崩れないか?
オペレーションは悪くなりすぎないか?
ロスは出ないか?
というフィルターを通さなければいけません。

はっきり言います。

何でもかんでも繁盛店のモノマネをするのはナンセンスです。

他店のモノマネばかりしてコンセプトのつぎはぎのようなお店があります。
もちろん、結果は出ていません。

モノマネし過ぎて、そもそもの自店のコンセプトからずれていっているからです。

例えば、焼鳥居酒屋というコンセプトで刺し盛りを強化する、
これでは逆に何屋かわからなくなります。

うどん屋でアルコールを強化する。
これもよっぽど居酒屋が周りに少なければアリでしょうが、
デメリットの方が圧倒的に多い。

そしてもっといけないのは、競合店のモノマネです。

近くのあのお店は、生ビールが安い、自店もそれに合わせようとしたとします。

生ビール280円でうたっている競合店に合わせて自店も280円にする。

これって何も意味がありません。

まずは同じにしただけで勝っていない。
199円にするならまだわかります。

あとは、生ビールだけが安くても
結局お会計は競合店より高ければ安いお店の印象付けはできない。

そしてまた別の見方をすれば、
自店の収益構造が崩れる。
集客は増えても原価率が上がり過ぎて利益を圧迫するなど。

この考え方では何をやっても上手くいきません。

その政策は商圏の中で
ナンバー1やオンリー1のポジショニングがとれるかどうか
をまずは考えてください。

そしてそもそも自店に合っているのかということ。

ひいては自店の成長戦略というのは、
他店のモノマネだけでは作れないということです。

その立地、その競合状況、自店の強み、弱み、人材レベル・・・
などを総合的に考えた上で戦略を作り、手を打っていくべきです。

要するに最後は、自分たちで考えないと良い結果は得られないのです。

肝に銘じておきましょう!

それではまた。

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