繁盛店には一つの“ストーリー”がある

繁盛店には一つの“ストーリー”がある

2020年1月23日

業績に苦しんでいるお店の
よくあることの一つに
「ストーリーのない飲食店」
というのがあります。

何のコンセプトなのかわからない。
ターゲットもよくわからない。
お客様に何を伝えたいのかわからない。

商品は美味しくて、
お値打ち感はあるが、
ストーリーがない。

例えば、
売場は和風なのにメニューがピザ、パスタ中心のイタリアンとか。
売場はバルなのにメニューが和食とか。
売場とメニューのズレという場合もあります。

また、ぱっと見で
鳥料理専門の居酒屋なのに、
中に入ってメニューを見ると、
海鮮天ぷらや海鮮釜飯が充実しているなど、
メニューに専門性がない場合もあります。

あるいは、
客単価5,000円の付加価値型「ハレの日」焼肉店なのに
販促企画はディスカウントばかりというのも
何をしたいのかよくわかりません。

実はこういった
ストーリー性のない
飲食店は苦戦する傾向があります。

特に気を付けなければいけないのは、
繁盛店のつぎはぎですね。

いろいろな繁盛店を見た挙句、
こんなメニューを自店で取り入れよう、
こんな演出やサービスを取り入れよう、
など。

勉強熱心な会社ほど
それをやってしまうかもしれません。

しかし、それを取り入れる場合は、
自店の全体コンセプトで
違和感のないものにしないといけません。

決してストーリーに合わない手法を取り入れてはいけません。

今は“本物”の時代
というのを忘れてはいけません。

偽物に見えるものは排除した方が良いのです。

例えば、繁盛店のストーリーには、
肉屋がやっている焼肉店、
魚屋がやっている海鮮居酒屋、
製麺所がやっているうどん店、
本場イタリアから持ってきたイタリアン
など
こういった一つのストーリーがあります。

そして、
店頭、売場、メニュー、商品、接客、サービスのすべてを
このストーリーに沿って設計していきます。

例えば、
実際に自社で肉屋をやっていなくても良いのです。
徹底的にそれを演出することで
肉屋がやっている焼肉店というのを
お客様に体感させれば良いのです。

自店が苦戦すると
コンセプトのつぎはぎが始まってしまうのを
よく見かけます。

そして一向に業績が上がらない。

苦戦した場合、立ち止まって考えるのは、一つです!

それは、
コンセプトの再構築、
ストーリーの再構築
です。

もう一度立ち止まって
自店のストーリーから作り直すのです。

そしてリニューアルできない場合は、
お金のなるべくかからないストーリーを
導き出す!

ずっと考え続けてしっくりくるものを
見つけるのです。

私がクライアント先で
まずやるのは実はこの部分です!

売上を上げるために
新しいストーリーを導き出す
という部分です。

そのために、
私は何時間も考え続けます。
時には一日で答えが出ない場合もあります。

しかし、必ず見つかります。
お付き合い先が取り組めるものが必ず見つかるのです。

そして今年はクライアント先で
新しいストーリーのお店を提案しています。

タイトルだけ言えば、
「牧場レストラン」
「ノスタルジー洋食レストラン」
「肉匠焼肉店」
・・・
などです。

あまり聞いたことないコンセプトでしょう。
だからこそおもしろいのです!

そしていずれも低投資で実現できそうです。

それではまた。

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